赤い糸

目が合う前から逸らし続けてた
意識してるあまり
単純な世界は常に味方をしてくれると思っていた

手の平で踊っているのは いつも俺ではない誰か
近すぎた距離が逆に遠くなる壁を作るなんて

会いたくて 会えなくて 寂しくて 苦しくて 泣き出しそうだ って
恋しくて 愛しくて 抱きしめて 抱き返して 凍えそうだ って
ありふれた 聞き飽きた その例え全て並べたからって
その願い 叶わない 自己満足
片思いを自画自賛

落ちないと言いながら お前は落ちてた 落とし穴の中
助けると差し出した細く長い糸 血より赤い糸

見下ろせば見上げてる
ここから出して と 早く助けて と
手にすればいいんだ と 俺はただ見てる 意図を揺らしたまま

退屈もなけりゃ区別もつかない慣れに飽きて止めた
言い出したときに食いつかない
それだけ気に入らないけれど

見つめると決めた それはいいけれどいつも間が悪くて
本気になればなる程に逃げてく背中に背を向けた

もう飽きた?遊ばれた?嘘だった?言い出されて唖然とした
飛び出した非現実 そう思う 理解できず止まる思考
追いかけず目を閉じる数ヶ月
数年越し覚悟してた空白がつきつける
俺自身 手の平で踊ってる?

踏みつける爪先は痛くないか気にしてるフリをした
着飾って見下した目線で見るなよ
縫い付けたくなる

傷つくとわかってて飛び出した先で遊ばれる遊び
俗物に成りすますお前を見てると蹴り飛ばしたくなる

俺が お前が いつから どこから 気持ちはあるけれど
見ない 見たい 見れない 見えてても見えないフリをして
嫌い なれない 会いたい 会えてる 毎日 側にいる 同じ時を過ごす
未来 期待 してたい してみせる
全てを手にしたい

完璧と思い込み自ら落ちてた落とし穴の中
いつだって手にできた細く赤い糸 お前はつかんだ

堕ちないと言いながらお前は堕ちてた 俺と堕ちていた
言い出した三文字に理性 飛ばしきる
誰も止められないだろう

もう行かせない




2012.07.08
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