the right to do what is wrong

あれが好きと言えば怒られ これが好きと言っても怒られ
どれを好きと言おうと俺は爪弾きの一途をたどった

趣味 嗜好 性格 各々 それぞれの個人を作るもの
表す事を臆するのは この好きは理解されないから

玩具を片付けた箱の一番下で
誰にも秘密の人形 手足を忘れて踊る

ご近所の奥様が笑う「上の娘は賢く美しいのよ」と
それに言い返す
「ご苦労だなぁ厚化粧を取って出直せよ」

通りがかった他人が怒る「言葉遣いに気をつけろ」と
だから言い返す
「言えた義理か我が身をみろよ 鏡貸そうか?」

なぁ 先生 どこで教わったかちゃんと憶えていますか
なぁ 母さん 熱くなりすぎて周りが見えなくなってやしませんか
どうしてそこまでして俺の未来を憂うのですか
思い通りにならなければ星屑にも劣るのでしょうか
中身のない空ろなアナタ方は生きて何をしでかす?
子の為に

全てが同じように動く事が正しさだと刷り込んで
調教を終えた俺の一体どこに俺があるのだろうか
俺は問います 育てられた印に

母親:「そんな昔の事ばかりを…憶えてるわけがないでしょう。
それより出来の悪い女の事だけどまさか結婚しないわよねぇ?」

先生:「何だ全然変わらないな。バイト?コンビニ?はぁ情けない。
まともに生活もできんだろう?二人暮らし?また冗談を…」

あぁ 先生 耳鼻科を紹介しますよ 眼鏡も要るかもな
あぁ 母さん 父のどこがいいのですか
仕事もロクにしてねぇだろ
我が身と他人をごっちゃにした上 次は比較ですか
今までの刷り込みを覆してから人間として生きる俺を
認められない虚ろなアナタ様は生きて何を求めた?
子の先に

全てを同じように作るのは扱い易くするためと
首輪と餌と小屋がお値打ち価格で売られてたかららしい
子供を生まない選択はないんだな

気持ちを直された400字詰め見る度に思い出す
一番素直でいれるはずだった時期を




2012.05.09
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