Eiserne BOX

さよならなんて言わないで まだ二人の時間を紡ぎ狂って…

憧れてたのは削げる肌 どうしようもないほど弱い骨
そう穢れなき瞳と美しい この姿と引き換えでもいい

玉手箱を開けたとき なぜ変われなかったのか
今一度その箱を開け ただ一つ願うこと


俺が君と同じ時間を進んで 同じ鼓動を数えて 同じ町で生きる
そんな奇跡を今 起こしてほしい

二人が最初に会ったのは もう随分 昔のことだった
そのとき見てしまった真直ぐな 意思を持つ視線に全て壊された


煙に包まれ 次に瞳を開けてみれば なぜそこに君がいない?
もう居場所にも戻れない…


そして君は短い生をとっくに終わらせていて
百年足らずの恋をここに残したまま どこへ向かった?


人が永遠なんて口にするのは
そんなものがないことを理解してるからと知った
君が今までで…なんて あぁ それ自体が もう
証拠になってることは見向きもせず

君も だけど
あぁ どこか

違うとこがあるとするならば

君は触れないものを信じきって手を伸ばして
疑ってかかるくらい あぁ それくらいでいい
幸せになるための性悪なら可愛げだろう?

だから君と同じ姿の自分で同じ思いの笑顔で十秒でいい
会ってみたかった…と嘆くけれど

痛い 苦しい 悲しい 嬉しい さえも感じていないことにされる
心を持つことは許されない

次に君が生まれる日まで ここで待つことができたなら




2012.02.17
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