X'mas@xxxxx.com

賑わう街は「うわぁ!」
色鮮やかで目も痛い
聞いちゃいないな『はぁ…』
目新しさが売りの二人


「目が覚めて 天井見上げて 隣で眠る君にキスをして
 煙草を咥えて 始めようか 最後の記念日
 買い与えた服を着て念入りに顔作る君は可愛いな
 梳かす髪の揺れ方も唇の色も 記憶のままでいいだろ?
 誰も何も知らないままの二人で手を繋いで歩く街中の鏡には
 逸らせない現実が剥き出しのまま興味の視線を向けてる
 どうすれば君を守れるのだろうと考えなく人込を掻き分けて行けば
 開けた視界の中 踊ってたのさ 自分も守れない俺が」


「一途な私」『うわぁ…』
分厚い顔でほざいてる
嘘ばっかだな『はぁ…』
溜め息も凍りそうだ


「思い切り甘えりゃいいのに なんて かっこつけた
 何か欲しいなら強請っていいのに いつも遠慮されて残らない
 渡しそびれた指輪に 祝えず過ぎてく 最初の記念日と
 先伸ばした"愛してる" 返事をしてないメールも君は責めない
 俺が隣に居たと証明される これからの君を縛れる物が欲しい
 手放したくない思いだけじゃ弱く 奪える程の強さもない
 どうすれば君を引留めずに済むか 考えなく この口は言葉を並べて
 傷ついた顔で拒む君の涙 愛しくて拭えもできない」

俺や君を知らない別の二人が鏡の前 立ち止まったその時
俺は通り過ぎる人並みに紛れながら『別れてしまえ』と呟く
愛しても答えさえもらえない事 知りもせずに別れては繰り返す世界
今年も変わらず俺を抜きで回れ そこに永遠は生まれないから




2011.12.18
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