Disorder of Extreme Stress Not Otherwise Specified

魔法かけられ俺はやって来た
いつも奴を眺めていたのだが
暗い寝室 驚きもせず助け何て要らなかったらしい

奴は俺を見てこう言ったのだ
「来るのが遅い。今更だ、帰れ」
一人で寂しく泣いてたくせに素直に抱きつきもできないらしい

見てられなかった どうして なぁ そこまで必死に拒んで
デザートのラムネ齧って「もう眠い」と我儘

ふわつく足は楽しいのだろうか
逃避した場所に幸せはあるのか
こっち側に来た俺はどうするんだ
見守る何てできないんだぜ?

わかってるから よく頑張って生きたな
もう必要ないだろ 電源は切らせない

目覚めた奴は ここにいる俺を全否定して認めようとせず
制限つきと知らないからか疑り深く触れもしてこない

痛いだけの日常 これなら まぁ わからなくもない
こっちはもう手遅れそうだし できるなら そばにいたいけど

どうすれば俺が消えずに留まるか
真剣に悩む奴は馬鹿だけど
どうしてもここに留まれないと気づきたくない馬鹿が もう一人

今しかない時間は待ってはくれない
そうだろ わかってくれ 俺がここにいるうちに

針は進む 鐘が響く 魔法が解ける
俺は…

画面の隙間くぐってやって来た金髪の魔法使いは杖振る
このまま帰るわけにはいかないとがむしゃらに奴の腕を引く

微かに 舌 甘い味 仄かに灯る光で消えたのは奴の方
確かにこれじゃ電源は消せれない
ラムネ菓子も必要ないな

だけど傷は消えない そもそも消えちゃいない
だが電源も消せれない奴は死ぬ事さえできない




2011.10.26
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